2012年3月24日土曜日

SMILES@LA シーザーさんからマイケル・ヴィックへ


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先日、シーザー・ミラン氏のサイトCesar's Wayに「マイケル・ヴィックのセカンドチャンス?」というエッセイが掲載されていました。
このブログでも長期にわたって紹介したThe LOST DOGSのストーリーと、このブログのNo.1検索ワード「シーザー・ミラン」これは紹介しないわけにはまいりません。


「おかーさん、ヴィックとシーザーさんは自分の担当だと思ってるからね。」

The LOST DOGS のストーリーをご存知ないという方はこちらを古い順からどうぞ。
ヴィックの犬達

シーザー・ミラン氏って誰?という方はこちらも古い順からどうぞ。
シーザー・ミラン

まずはサイトに掲載された文章の拙訳から。

こと犬に関しては、僕は「セカンドチャンス」というものを信じています。
いや、三度目、四度目のチャンスだってあるべきだと思う。僕がレッドゾーンと呼ばれる凶暴性を見せる犬にアプローチする時、その犬が過去に何をしたか、何故そんなことをしたのかには目を向けません。今現在、何が起こっていて何が犬にそうさせるのかを考えて問題を片付けて行きます。
全ての犬はそういう機会を与えられるべきだと僕は強く思います。


誰がレジー·ブッシュとビンス·ヤング良いです

しかしそれが人間、しかも過去に残虐な行為をした者の話となると、許しを与えることはずっと難しくなります。その者の過去の過ち故にポジティブな変化を認めて信じることは困難となり、またその過ち故に我々が変化を受け入れる能力が曇らされてしまうのです。
つい先日マイケル・ヴィックが下院議会に於いて闘犬禁止法令について意見を述べたことは、その最たる例でしょう。

僕はヴィックのその様子を見て、彼が変わろうとしているということに「本当か?」と懐疑的な気持ちになりました。どうしても彼の過去の虐待行為にのみ思いが向かうのです。
ヴィックが過去の過ちから学び未来に向けて良い変化を遂げていこうとし� �いるのだとしても、多くの人はそれを受け入れることは困難だと考えています。(僕がFacebookでファンの皆さんにお願いしたアンケートも含めて)

犬のリハビリテーションにおいては、全ての犬はセカンドチャンスを与えられるべきだと頭に置いておくことはとても大切です。全ての犬はそれぞれに「良い犬」になる能力を持っています。我々が犬に対して諦めてしまった時にのみ、犬は問題行為を繰り返し決してバランスの取れた状態にはなれないのです。

マイケル・ヴィックの残虐行為は決して許されるべきではありません。
そして二度と繰り返されてはならないのです。一切の言い訳は通用しません。


しかしながら、ヴィックが過去を反省し許しを乞うとして、
もしも彼が自分の犯した罪を真摯に受け止め良い方向へ変わって行こうとするならば、僕は彼を手伝いしましょう。
もしも彼が過ちから学び、犬と人間の調和のとれたポジティブな関係を理解するならば、僕は彼を助けましょう。
もしも彼が闘犬のおぞましい残酷性を世に知らしめていく役目を負うならば、僕は彼に協力しましょう。
もしも彼がこれら全てのポジティブな変化を見せることができるならば、僕は彼への疑いの気持ちをいったん横に置いて、その変化をサポートしていきましょう。

人生は実に色々なやり方で、我々に「善」を運んできます。時には頂点に到達するために、底辺にぶつからなくては� ��らないこともある。過去に過ちを犯した者達がそのことを知り、反省し、変わって行くことが僕の願いです。全ての人間と犬達のために。
僕は「反省と変化」に常に協力的でありたいと思います。

読んだ後、私はシーザーさんに対してとても強く共感しました。


「ま、おかーさんは基本シーザーさんには何でも共感するんだよね。」


少し前にもマイケル・ヴィックがHumane Society of U.S(米国動物保護協会)と協力して、小学校での講演などをしていると紹介しました。それ自体は良いことだと思うけれど「1年や2年そんな活動をしただけで自分は変わったなんて言うんじゃないぞ」とも思いました。
そのすぐ後に、ファーストフードチェーンのSUBWAYが毎月発表する「今月の最優秀スポーツ選手」の6月のアスリートにヴィックが選ばれたというニュースを読みました。このためSUBWAYは多くのアニマルラバー達からのボイコット運動を受けるはめとなりました。(私も元々SUBWAYはあんまり好きじゃなかったけれど、もう行かないだろうなあと思いましたよ。それにしてもビジネス戦略としてなんともお粗末な会社ですよね。ヴィックのことを置いといても、ビジネスとしてアホな会社が私は嫌いなんです。)


「いくらなんでもヤツを褒め讃えるのはいきすぎでしょ。」


それにしても、2年のブランクの後でアスリートとしては素晴らしい活躍を見せるヴィックに対して、世間はやはり寛容なんだろうか?とモヤモヤした気持ちにもなっておりました。
その後追い打ちをかけるように、あの事件の時にヴィックとの専属契約を破棄したNIKEが契約を復活させたというニュースが耳に入って来ました。NIKEはヴィックとともに、タイガー・ウッズとの契約も復活させたのですが、ウッズに関してはそもそも契約破棄する必要さえ無かったんじゃないの?と私は思います。ヴィックとウッズを同列に並べることは全く不可能。でもヴィックはなあ・・・と色々な思いが頭を巡っていたのですが「OK。社会的に復活したならそれはそれでいいよ。その代わり、しっかり� ��いで罪の償いの為にしっかりと寄付しろ。活動もずっと続けろよ。」と気持ちに整理をつけていたのです。
そのために、Human Societyの活動もずっと見届けて行こうと思っていました。


「うんうん、みんなが忘れることが一番怖いことだもんね。」

シーザーさんのこの文章に対するコメントの中には「あなたには失望した」とか「もうあなたの本もグッズも買わないし、テレビも見ない」「シーザー・ミランは動物虐待をサポートするのか」という的外れなものもたくさん見られました。
しかし、それに対して「あなた達、本当にちゃんと文章を読んだの?シーザーはヴィックは良い人間に生まれ変わったなんて言ってないし、全てを許すべきだとも言ってない。動物虐待は絶対に許されるべきではないともはっきり言っている。熱い感情は理解できるけれど、落ち着きなさいよ。」というコメントもあり、たいへん熱いことになっております。



「外国人のおかーさんがちゃんと読み取ってるのに、アメリカ人ならちゃんと理解しなさいよ。」

私はこの文章から、シーザーさんが私と同じ種類のモヤモヤを「しかし起こった過去は変えられないし、怒り続けるだけでは変化はない。だけど黙って見過ごすことはしないぞ。」という思いに変換させようと努力されたんだなあと感じました。

本文中でも述べられているように、シーザーさんのFacebookではヴィックに関してのアンケートを行っています。
「あなたはヴィックの行動に関してどう思いますか?」というもので
1 第一歩を踏み出したのは良いことだ。しかし道は険しいぞ。
2 彼は十分に悔いており、許されるべきだ。
3 彼を許すことは不可能。
4 何とも言えない。
私が昨� �見た時点では、1が2441票、2が231票(最下位)3が4435票(一位)4が307票でした。

私がどれに投票したか?

「ふっ。そんなのもちろん決まってるわよ。」

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