FIFA.comに掲載されたザッケローニ監督インタビューの抄訳

日曜日に過去三回アジア杯を制したことがある日本がヨルダンとの初戦に臨む。このアジア大陸のタイトルをかけた戦いは、８月に岡田武史から監督を引き継いだ新監督アルベルト・ザッケローニ（Alberto Zaccheroni）にとって最初の真剣なテストとなる。イタリアのセリエAでインテル、ユベントスなどを率い世界で最も実績を上げている監督の一人としてザッケローニは東アジアのこの国を四度目のタイトルに導くことを希望している。日本は彼にとって最初の代表監督の仕事であるが、韓国との得点無しの引き分け前に、ほぼベストメンバーを揃えたアルゼンチンとの友好試合で１－０で勝利し、早くも素晴らしいスタートをきった。従って、周囲から非常に高い期待をもたれているものの、ザッケローニはこの新たな顔ぶれが増えた日本代表をトーナメントを通じて牽引することに自信を持っている。FIFA.comは、大会開始前にこの５７歳に、新しい仕事、アジア杯の優勝候補、日本の究極的な目的について聞いてみた。

FIFA.com : ２０年もの間セリエAの複数のチームの監督を務めた後、なぜ、あなたは日本監督の仕事を引き受けたのですか？　この決断の背後にある大きな要因は何でしたか？

アルベルト・ザッケローニ：　日本サッカーはここ数年で大きく成長し、今ではアジアの強豪であるだけでなく、世界レベルでも急上昇している国です。この日本の地位が私を決心させました。

FIFA.com : 南アフリカのワールドカップで日本は外国の地で初めて決勝ラウンドに進出を果たしました。そのパフォーマンスに関してのあなたの評価は？

ザッケローニ：　大会を通じて、日本は彼らの専売特許であるチームワークを示しました。選手間の統一と調和は素晴らしく、集団としての強さを示しました。

FIFA.com : あなたは、この実績より更に高い結果を求められることをプレッシャーに感じますか？

ザッケローニ：　いいえ、プレッシャーではなく、モチベーションを更に上げてくれます。

FIFA.com: 中田英寿と中村俊輔が１０年前にセリエAでプレイをしましたが、それがあなたが最初に日本選手に好印象をもった時でしたか？

ザッケローンニ：　そうです。彼らにより、日本には良い選手がいることを悟りました。更に前回のワールドカップで、日本チームが更に進歩したことが分かりました。彼らはチームとしてよく機能していました。

FIFA.com : 初めての代表監督はチャレンジに感じますか？　短期ならびに長期の両方について、日本チームにどんな目標を持ってますか？

ザッケローニ：　参加するすべての大会で良い結果を出すこと、そして究極の目標は、もちろんブラジルのワールドカップに行くことです。

FIFA.com : あなたは日本が次のワールドカップに出れる可能性をどうのように見てますか？　ブラジル２０１４で新たな歴史を作るつもりですか？

ザッケローニ：　このチームが持つポテンシャルからして、ブラジル２０１４に進出するのに何ら問題は無いでしょう。若い選手達は成長してますので、私は興奮しています。四年後にはワールドカップで良いショーをお見せすることができるでしょう。

FIFA.com : イタリアの最も経験豊富な戦術家の一人として、日本チームに何が提供できますか？

ザッケローニ：　このチームに私の経験を伝えることが出来れば、日本はもっと良いチームになると信じています。

FIFA.com : あなたは自身の専売特許である３－４－３を日本に適用しますか？　アジアで最も創造的なチームとして日本は中盤のタレントに欠いたことがないのですが、あなたは前線のタレントを発掘する必要性を感じてますか？

ザッケローニ：　率直に申しますと、日本の前線のタレントも良く成長しています。しかし、３－４－３をするには、それに対応できる力を持った選手が必要です。そのような力を持つ選手が揃ったときだけに、そのシステムを使います。３－４－３はオプションの一つにしか過ぎません。我々の袖の中には、まだまだもち手があります。

FIFA.com : AFCアジア杯は、あなたの最初のほんとうのテストです。この大会への望みは？

ザッケローニ：　我々は勇気と勇敢さの溢れたよく組織されたチームであることを示したいと思います。日本はアジア最強の一角ですので、我々がアジアで一番であることを証明したいです。

FIFA.com : 日本以外の優勝候補はどこですか？